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●大乃国 ― ○霧島   うっちゃり
平成3年(1991)初場所14日目

 それでも霧島は怪我から立ち直ったのです。

 『北勝海関、旭富士関、私の三人の優勝争いになった。私は十三日目、二敗の旭富士関と顔が合い、上手出し投げで破った。そして十四日目は大乃国関と、物言い、取り直し後の一番で辛勝した。
 その取り直し後の一番、立ち合い私は踏み込んだが、大乃国関は百九十キロの巨体。一気に寄ってこられたので右の下手に手が掛かったままズルズル後退した。一瞬、こりゃダメかと思ったが、土俵に足がかかったところで左上手にうまく手がかかった[1]ため、反射的に右に体を回転させながら吊り上げる[2]と、大乃国関の体がフワッと浮いて[3]、きれいにうっちゃりが決まったのがわかった。[4]』
 ― 霧島一博『踏まれた麦は強くなる』(ザ・マサダ刊)から
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